かんたんな挨拶や自己紹介をしてみましょう、なんてことがこの編集画面の右側に書いてあるけれど、そんなものが書きたいわけではない。
ぼんやりと、誰にも注目されることもなく、自分の思いつきを書き残しておきたい。そしてついでに、自分のぼんやりとした思考の断片を拾ってくれる人がいるならば、ありがたいなぁ。そんなことを思いながら、いま、これを書いている。
まえにブログをやろうとした時は、思春期らしい自意識があって、ことばをうまく紡げないことにいらいらして、あっさりと諦めてしまった。それを誰かが読んでくれているわけでもない、求められていないにもかかわらず、過剰な自意識が、完璧な、格好いい何者かを演じることを求めていた。けれどもいまは、だいぶ歳をとったので、世の中の人は、自分が思うほどには自分のことを考えていないことが分かっている。だから、力を抜いて、ぼんやりと思ったことを思うままに書きつけておく、そんな場所としてブログを持つことにした。
飽きっぽい、三日坊主な私だから、もしかしたらほとんどエントリがないままで終わるかもしれない。けれども、まあ、作っておけば、気が向いたときに書けるだろうから、こうしてお店だけでも開いておこう。
この二年くらいは、Twitterを中心に思考の断片をまさに「つぶやいて」いた。その手軽さが心地よかったし、簡単な疑問をさっと書き残しておけるので、いまさら、わざわざブログを開ける必要はないのかもしれない。けれども一方で、Twitterでつぶやいてしまうと、自分の心にある引っかかりや気づきが発酵・熟成されないうちに、もやもやと蒸発していくような感じがして、なんだか恐ろしい感じもしたのだ。思考が深化しない、あるいは体系化されないまま、なんとなくその場・その時間の空気とともに流れていって、痕跡をとどめないまま終わってしまう気がしたのだ。
だから、まとまった量のことばを置いておける場所がほしくなった。
他の人にとって有用なものを求めて書く気はない。ただ、自分の興味に沿って、何かが積み重なって行く場所として機能すればいい、そう思っている。
