思いつくままに Twitter でつぶやいていたら、少し長くなったので、こちらにまとめておこうと思う。
今年、きちんと映画館で観られた映画は何本あっただろう。
観たいと思ったものは多かったのに、ほとんど行けなかった。『ラブライブ!』と『ガルパン』は、レイトショーへ駆けこんでなんとか観たけど。実写の映画はあまり観られなかった。
2月 『アイドルの涙 DOCUMENTARY of SKE48』
3月 『幕が上がる』
4月 『洲崎パラダイス赤信号』
5月 『劇場版 境界の彼方 -未来篇-』
6月 『ラブライブ! The School Idol Movie』
――暗黒の3か月半――
10月 『図書館戦争 THE LAST MISSION』
11月 『ラスト・ナイツ』
12月 『ガールズ & パンツァー 劇場版』
2月にSKEのドキュメンタリーを観て、3月に『幕が上がる』を観たあたりまでは、好調なペースだった。けれども、新年度の人事発表からは、それどころではなくなった。
こういうものって結局、精神的な余裕が必要なのだと思う。自分で生活をコントロールできている意識がないと、出かける余裕なんかなくなるのさ。すべてのスケジュールを「天の声」によって管理されるものだから、何か新しいものとの「出会い」を作る心構えが、できなくなる。
4月は、それでも下旬に『洲崎パラダイス』を神保町シアターで、開演5分前に吐きそうになりながら駆けこんで無理やり観たけど、元気はそこまでだった。
5月には『境界の彼方 未来編』を観た。上映が終わる週の火曜日だったか。これも、4月同様にいろいろやりくりして、時間を作って新宿のピカデリーで観た。
このときにはもう、映画を観ないと心が折れると思って、一種の「セラピー」のようにして観た。画面の中で、栗山さんが「ふゆかいです......」というたびに、私の不愉快が溶けていくのを感じて、自分の闇(病み?)の深さを自覚した。バカヴォンの予告編が流れていて、それをやたらにうるさく感じていたから、心はかなり削られていたと思う。
そして、6月が『ラブライブ!』だった。これもピカデリーで観た。
正直なところ、作品そのものにはあまり語れるところがなかった。純粋にキャラクターを愛でるものであって、ファンの楽しみとして観るものだった。エリチカは本当にかしこくて、かわいい、私の天使だったけれど、誰かにみせたいというものではなかった。あまり外に開いていく感じではなかったので、正直なところ残念だった印象がある。まあ、私が疲れていたせいかもしれなけれど。
――空白の3か月半、何をしていたのかよく覚えていない――
『図書館戦争』は、とにかく栗山千明さまが、美しくて美しくて仕方がない。映画としてもアクションがよく出来ている映画で楽しめた。けれども『図書館戦争』に描かれる状況に、どんどん世の中が近づいていくことへの怖さがある。観ている間ずっと、その怖さを感じていた。前作よりもずっと、現実が「正化」の時代に近づいてきたように思う。書籍で読んだときは、こんな世界になったらイヤだなと素朴に思っていたものが、その切実さを増してきて、いよいよ現実味を帯びることになろうとは......。
『ラスト・ナイツ』は、とにかく画が綺麗だった。もう一度、映画館で観たい。騎士ファンタジー好きならば、画の美しさだけでも満足できるはず。お話は、忠臣蔵をなぞっているものなので、日本人にとっては目新しいものではない。ただ、その分だけ大石内蔵助ポジションのキャラクターがどんなに荒れても、安心してみられるのはいいところ。お約束は大事。
『ガールズ & パンツァー』は、実写を含めても戦車アクションの歴史に残る傑作。細部まで丁寧に描かれていて、気合を感じる。TVシリーズを観てから劇場へ行くと、さらに楽しいと思う。ガルパンはいいぞ。
つらつらと、思いつくままに並べたところで、今年のベストを決めておこう。
今年は『幕が上がる』が一番よかったかな。丁寧に作られた、てらいのない、まっすぐなアイドル映画だったと思う。たぶん、SKEの映画を観たあと、さほど間を空けずに観られたことも、体験としてよかったのかもしれない。そういった意味でも、また精神的に余裕があって、よく味わえたという意味でもこれだと思う。
2015年、私のベスト映画は『幕が上がる』でした。みなさんは、いかかでしょうか。