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夏休みが終わると、死にたくなるらしいこと

 安心して過ごした長い休みの後に、死にたくなる時期があるらしい。

 けれども、そんなものは、長い休みのある者にだけ許された特権だ。

 それよりも、毎日毎日同じ人間と顔をつきあわせて「もっとやれ、もっとやってくれ」と言われる方が、よほど苦痛だと感じる。しかも、今まで「やってくれ」などと求められなかったのに。

 

 むしろ、死にたいやつは、毎日死にたいのだ。

 明日など、こなければいいと思う。

 朝、起きて、鏡に映る自分の顔をみてつぶやく「死にたい」

 その切実さをかみしめる。

 

 

 去年の今ごろは、しあわせだったと思う。

 日曜日も、たまには休むことができた。授業の準備にも、それなりに時間をとれた。

 会議で長くいる先生にどやされることもなかった。ようやく暮らしのリズムが安定してきて、いろいろなことに集中できるなと思っていたのだ。今年度に入るまでは。

 

 苦しいなあ。新学期、生き残れるだろうか。