わたしの2021年は「劇場版少女⭐︎歌劇レヴュースタァライト」の年でした。オリンピックとかそもそも全然観ていないし、メダルがどうとか覚えてないんですよ。みんながオリンピックに興味があると思うなよ。俺たちの小倉競馬をかえせ。
閑話休題。
みんながオリンピックに狂い始めたころ、とにかくよりよいスタァライトを観るべく、さまざまな映画館をめぐりました。当初まったく予定になかったのに、ズブズブと沼にハマるようにそのキラメキに灼かれてしまったのです。あとは「まぶしいの、まだ」と第99回聖翔祭に至るまでの1年を生きつづける大場ななのごとく、同じ映画をくりかえし観つづける観客のひとりとして過ごしたのでした。
ワクチン接種で早上がりした日にも、無理やり映画館に駆けつけて観たり、大きなスクリーンの映画館でみるために新幹線にのって劇場へいったり、朝早い上映回を観るために前泊したりと、とにかく情熱を注いで観た作品でした。映画館で31回観た映画なんてほかにないですよ。
ライブBDも買い、舞台の配信も観た。あげく演者がやってる全然関係ない配信のチャンネル会員になった。6月以降はずっと少女⭐︎歌劇レヴュースタァライトに心を燃やされた半年間だったと感じます。それ以前にどうしていたのか曖昧になるくらいに胸を刺す衝撃だったのです。
ただねえ、何がよかったのかと問われると言語化するのがものすごく難しいんですよ。「何を観たのかうまく説明できないけれど、なんかすごいものを観た」と表現するしかない感じ。もう少しふみこんでいうならば「これは劇場版アニメーションじゃないとできないわ。映画としてすごい」という印象。31回観たのも結局、自分のなかで秩序の立った説明ができないし、そのうえ観るたびに印象がかわって「これは、この間観た映画とほんとうに同じ映画なのだろうか、よく似た別の映画なのではないか」とまるで蜃気楼のように手ざわりがなく、とらえきれない余剰(余情)を常にもたらすからだと思うんですよ。
まあ、とにかくまだ観ていないなら観ることです。これは体験しないと対話のステージに上がることもできないですから。終始雑駁な語りでしたが、もうスタァライトで感情がめちゃくちゃになったので、そのめちゃくちゃ加減を残しておくためにもあまり形を整えずにおいておきます。
みなさん、よいお年を。