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気が向いたときに、ぼんやりとエントリするブログです。Twitterで書き切れないことを書きつける場所にしています。

2021-01-01から1年間の記事一覧

2021年は舞台少女のキラメキに灼かれた

劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト 小山百代 Amazon 劇場版「少女☆歌劇レヴュースタァライト」Blu-ray 小山百代 Amazon わたしの2021年は「劇場版少女⭐︎歌劇レヴュースタァライト」の年でした。オリンピックとかそもそも全然観ていないし、メダルがどう…

お前は種牡馬になるんだ(第66回有馬記念のこと)

ダービーと有馬記念は特別なレースだ。毎年、競馬の周りにいるみんなが願いをかける競走だと思う。ダービーが前年6月の新馬戦からの一年間を振り返って自分の願いと再び向き合うものならば、有馬記念は金杯からの自分を振り返って願いおさめをするものであろ…

力の証明を求められるとき(第164回天皇賞のこと)

選挙の朝は、祭のあとである。駅の前やら通りやらで、やかましく声をはりあげていた人たちが嘘のように消え、静かないつもの日曜の朝がくる。選挙と深くかかわれば、残り火のように胸にのこる興奮をもって投票所へむかうのかもしれないが、そこまでの熱量を…

人間は3ヶ月で他人にもどる。

仕事を休んだ。いまの仕事をするようになってから、このままではこころがこわれるからと予防的に休んだのは初めてかもしれない。少なくとも記憶にはない。(とはいえ自分の記憶などあてにならず、都合よく改変しているものだから、そうと意識していなくても…

未踏の場所へ(第82回菊花賞のこと)

目覚めのコーヒーをあたたかいものに変えた。夜明けは遅くなり、昼は短くなる。寒く暗い部屋でむかえる朝は憂鬱をはこんでくる。これはよくない兆しだ。過去へ思考が押しながされて脚が前へでなくなる。そうなる前にコーヒーをもうひと口のんでカーテンをあ…

その馬には使命がある(第88回東京優駿・日本ダービーの展望)

ダービーに集う馬たちは、なにかしらの使命を与えられてやってくるものだ。それにかかわる人の思い、馬自身のもつ血の因縁、同世代の馬たちの間で生じるライバル性、さまざまな物語が積みかさねられてきた。そして今年も、新たなストーリーが紡ぎだされよう…

信用や信頼が役に立たない世界だが(第82回優駿牝馬・オークスの展望)

賭事にあたるとき、律儀さはなんの役にも立たない。賭事は基本的に他人を養分にしなければ勝てないのだから、いかにして他人の期待を裏切り、他人の認識と自分の(あるいは自分に与する者たちの)認識とのズレを生み出すかにかかっている。裏切りが深ければ…

逃げだしてしまいたいと思ったら、もう逃げていた

嫌なことや考えたくないことがあると、とにかく家や職場から離れてひとりになろうとする癖がある。それがかなわないときは、風呂にこもる、便所にこもるなど、とにかく生活から自分を切り離す。物理的に日常をやれないようにするのだ。 日常をやると、生活を…

それでも枯れたくないという思い

早く「枯れたい」と言う人がいた。さまざまな欲望に、とくに40歳をすぎて性欲に悩まされるのはいやだと、しみじみいうのだ。当時20代だった私には、まったく理解ができなくて、むしろ枯れてしまったなら、じぶんを前に進める動力は何なのだろうと思った。 け…

豪州的、あまりに豪州的な(第163回天皇賞の展望)

阪神競馬は、オセアニアである。あるいは、香港だといってもいい。特に内回りコースはその傾向が強い。 大阪杯、宝塚記念の好走馬に香港やオセアニアでの活躍馬が多くみられることが、その証明となるだろう。また、阪神の芝短距離におけるデインヒルの影響力…

速さと早さのバランス(第81回皐月賞の展望)

皐月賞で求められるのは、完成度と爆発力のバランスだろう。牡馬クラシックの一冠目、そして小回りで直線の短い中山2000mコースということもあって、ある程度の完成度と操縦性がないと不安である。操縦性に欠く場合にはそれを補うだけの力、終盤に力強く抜け…

光る未来のヒロインへ(第81回桜花賞の展望)

わたしは古い価値観から抜け出せないものだから、どれほどGIが増えても、やはり八大競走こそ至高なのだと思う。3月にGIが移されたり作られたりしても、やはり桜花賞がはじまりだと感じる。 そもそも、すべての競走馬は母馬からはじまるのである。いうまでも…

才能について

あまり多くの人に読まれない媒体へ卒業のはなむけに文章を寄せたので、ここにも載せておく。 多くの人々は早熟の才能の、そのまぶしいほどの輝きを歓迎する。 若くして完成されたその姿から、彼や彼女の力が天より与えられたものであると確信するからだろう…